マスクの効果と種類 新型コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にマスク着用は何処まで効果があるのか。

現時点(2020年5月15日)で分かっている事をまとめてみました。

新型コロナにマスク着用は有効ではある

新型コロナウイルス感染症は飛沫感染と接触感染が確認されています。

飛沫とは5μm以上の大きさですのでマスクの穴が5μm以下なら、原則感染を防げると言う理屈になります。

分かり易い表現にするため穴の大きさと記載していますが、どんな種類のマスクであれ均等な大きさで穴が空いているわけではありません。

しかし私たち一般人が普通に購入するマスクの穴の大きさは約10~約100μmとなっており、飛沫を完全にブロック出来るわけではありません。(特殊な医療用、防塵用も購入可能ですが含めていません)

この大きさのデータのみで「マスクしてても素通りでは?」と考えてしまうのは早合点で、飛沫には5μm以上の物が幾らでもあるのでマスク着用によって防げる部分はあり、有効か無効かの二者択一なら有効と言えます。

但し、逆を言えば大きさの比較から分かる通り、マスクをしているから安心とは言えないのも真実です。

複数の感染予防方法を組み合わせて、自分自身の感染確立(可能性)を少しでも低くすることが大切となります。

マスクの種類と効果

かおりん
マスクの穴ってこんなに大きさに幅があるのですね

市販されているマスクのデータが全て公開されている訳ではないので、「約」という表記にしました。

実際はもう少し幅が広くなるでしょう10μm未満のマスクもありますし、ましてや現在は市販どころか手作りマスクもちょっとした流行になっていますから。

かおりん
種類も色々あるみたいですね?

大きく分ければ家庭用、医療用、防塵用(作業現場など)の3種類です。

家庭用マスク

私たちが通常使用しているマスクで、布製マスク(ガーゼマスク)、不織布マスクが主な種類になります。

かおりん
布製マスクと不織布マスクの違いは?

布製マスク
ガーゼ(布など)を何枚も折り重ねて作られている構造のマスクで、重ねる枚数が多いほど理論的には穴が小さくなる。

又、洗って繰り返し使う事が可能。

不織布マスク
一枚シートの様に薄く、21世紀に入ってから一般に普及したマスクで織られて(重ねて)いないタイプ。

花粉用、風邪(ウイルス)用、PM2.5 用など販売されており、性能に違いはある。

使い捨てなので洗って繰り返し使う事は不可。

こんな違いで、どちらかが一方的に優れているとかは言い切れません。

かおりん
あの最近よく聞くウレタンマスクは?

はい、ウレタンマスクは原則穴が大きく、花粉症対策のマスクだと認識して下さい。

繰り返し使えると言う利点はありますが、性能は布(ガーゼ)マスクより低い製品が殆どです。

医療用マスク

サージカルマスク、話題のN95マスクなどが医療用です。

かおりん
購入出来るなら使った方がいいですか?

いえ、一般生活向きではありません。確かに高性能ではありますが、医療現場の方達でも長時間着用するのは厳しいと言われています。

N95規格のマスクは0.3μm以上の粒子を95%捕集出来るので、5μm以上の飛沫なら理論上はほぼ完全に防げますが、息苦しくて日常生活が出来ないのでは本末転倒です。

中国では中学生がN95マスクを着けたまま体育の授業を受け、複数の死亡者が出るという痛ましい事故が起きました。

サージカルマスクは英語表記でsurgical、手術用外科用の意味です。

4μm~5μmの粒子を95%捕集出来るマスクをサージカルマスクと言い、一般生活で使うには不向きです。

防塵マスク

塵や埃が飛び交うような現場作業を行う時に着けるマスクで、正に業務用です。

元々、N95マスクは防塵規格マスクとして作られましたが、後に医療現場でも使われるようになりました。

かおりん
結局、私達は家庭用のマスクを着けていればいいのでしょうか?

そうですね家庭用マスクが現実的な選択です、マスクに拘る事を悪いとは言いませんがマスクだけに執着しても感染予防にはなりません。

新型コロナマスク

少なくても、まずはマスク着用する事が最大の予防という風潮は見直された方がいいでしょう。

マスクは予防効果少しあり、感染拡大を防ぐ効果は見込める、これが確実に分かっている事です。

マスクを否定している訳ではなく、新型コロナ対策の一助として有効ではあるという事です。

新型コロナ感染予防3点セット

マスク着用は多少の感染予防にはなり、咳エチケットを含めれば大事なアイテムです。

但し、感染予防対策としてはほんの僅かな小さい部分でしかありません。

手を洗う感染防御用具の使用ソーシャルディスタンスを保つ、この三点を実行して初めて新型コロナウイルス感染予防をしていると言えます。

小まめに手を洗う

手洗いの価値と意味は個人で出来る新型コロナ感染症予防の記事でご確認下さい。

この記事では北里大学大村智記念研究所 ウイルス感染制御学研究室Ⅰ 片山和彦教授らの研究グループが発表したプレスリリースに記載されている新型コロナウイルスを不活化出来る市販医薬部外品を紹介します。

分かり易く言えば、この手洗い(手拭き)用品を使う事で新型コロナの感染性を除去出来るという事です。

手指洗い(手拭き)用
クイックルワイパー 立体吸着ウエットシート 香りが残らないタイプ(絞り液)
クイックルワイパー 立体吸着ウエットシートストロング(絞り液)
クイックル Joan シート(絞り液)
クイックル Joan 除菌スプレー(原液)
セイフキープ(絞り液)
ハンドスキッシュ EX(原液)
ビオレガード薬用泡ハンドソープ(原液)
ビオレ u 薬用泡ハンドソープ (3 倍希釈)
ビオレガード薬用手指用消毒スプレー(原液)
ビオレガード薬用ジェルハンドソープ (3 倍希釈)
ビオレu手指の消毒液(原液)

部屋、家具用
かんたんマイペット(原液)
食卓クイックルスプレー(原液)

衣類、布、空間用
リセッシュ除菌 EX プロテクトガード(原液)

トイレ
トイレマジックリン 消臭・洗浄スプレー ミントの香り(原液)

!ご注意!
接触時間:1 分(手を洗う、拭く時間を想定)

各製品については、製品のパッケージ裏面に書かれている使い方を参考にし、希釈が必要な場合には水道水を用いた。

研究に使用された製品は研究結果の公開に異議を唱えないことを前提として国内複数企業へ製品サンプルの提供を要請し、同意が得られた企業の製品を使用した。

よって、ここに掲載されていない製品には効果が無いという事ではありません。

引用させて頂いた情報は学校法人 北里研究所サイトのプレスリリースからで、更に詳細を確認したい方は以下の該当ページを閲覧して下さい。

医薬部外品および雑貨の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)不活化効果について

上記記事に関するQ&A

かおりん
あの、製品を検索してみたら殆ど売り切れなのですが。

そうなんですよね、残念ながらこれもマスクと同じで買い占めでしょう。

ただマスクの方は(価格も下がり)かなり出回り始めていますよね、こちらも今慌てて高額の転売商品などを買う必要は全くありません。

ご注意!に書いた通り、他の製品は全て効果無しと言う事ではありませんし、そもそも最も大切なのはしっかり洗い、しっかり落とす事ですから。

ちなみに何処にでもある普通の石鹸(固定、液体どちらでも)で洗っても新型コロナウイルス飛沫は落とせます。

感染防御用具を使用する

手袋、マスク、フェイスガード(シールド)、ゴーグルなどを着用すると言う事でマスクはこの中の一つとなります。

かおりん
マスクしか使っていません。

何故かマスクだけが常識みたいになっていますが、本当は全部大切です。

特にスーパーや公共機関などソーシャルディスタンスを保てない場所に外出する場合は、手袋とフェイスガード(ゴーグル)を着用した方が感染予防効果は上がります。

残念ながら数字的データはありませんが、新型コロナウイルスの飛沫を直接目、鼻、口に浴びて感染するよりも自分の手で触れてしまい、その手で目、鼻、口を触ってしまい感染する方が多いと言われています。

直接飛沫を浴びるリスクも減り、自分の手で触ってしまうリスクも減るので予防防御効果があるのは確実です。

ソーシャルディスタンスを保つ

自分がマスクをしていも飛沫は飛びます、もちろん相手がマスクをしていても飛沫は飛んできます。

マスクをしていてもソーシャルディスタンス(社会的距離)は2メートル以上、保つべきです。

仕事や必要な買い物などでどうしてもソーシャルディスタンスを保てない時以外は、意識して人との距離をとりましょう。

新型コロナウイルス マスク効果まとめ

あちこちでマスク効果有り無しの論争が起きていますが、どちらにしても信頼に足るデータ量が無い中では無益な議論です。

第一、マスクだけの感染予防効果を論じても全く意味がありません。(着用していれば感染しないマスクがあるなら話は別ですが)

手洗い&うがい、マスク含めた予防防御グッズの活用、ソーシャルディスタンスを意識する、まずはこの組み合わせを実践する事が誰でも出来る新型コロナウイルス感染症の予防方法です。

マスクの着用や機能だけに神経使うぐらいなら、出来る予防方法を色々組み合わせる事に気を使う方が賢明です。

名も無き素浪人 記事一覧